白内障手術・クリニカルガイダンス同意書

診断名・手術日

診断名:白内障
手術日:右眼   左眼   

麻酔方法・手術方法・手術時間

麻酔方法は、テノン嚢麻酔を予定しています。
手術方法は、右眼(超音波水晶体乳化吸引術、水晶体嚢外摘出術、眼内レンズ挿入)、左眼(超音波水晶体乳化吸引術、水晶体嚢外摘出術、眼内レンズ挿入)
手術時間は症例により異なります。

白内障とは

人の眼をカメラに例えると、カメラのレンズに相当する働きをするのが水晶体です。光は水晶体をとおり、網膜に集まり、物体の像を結びます。水晶体が濁ってくると網膜に像を結ぶ働きが弱くなり、かすんで見えるようになります。この水晶体の濁った状態を白内障といいます。水晶体の前嚢を円形に切り取り、中の核と皮質を取り除いた後、嚢の中に眼内レンズを入れる例がほとんどです。

手術中の注意事項

麻酔は局所麻酔でおこないますので、意識はありますし、音も聞こえます。ただし危険ですので手術中、急に顔や眼を動かさないで下さい。何か困ったことがあったら、声に出して知らせてください。また、手術中に、上や下を見るように指示があった際にはご協力をお願いします。

手術後の注意事項

手術後からトイレへ行くことも、飲食もできます。通常痛みは、あまりありません。翌日には、眼帯がはずれ、点眼を始めます。

手術後の視機能

白内障以外の病気があると手術後も見えにくさが残ります。糖尿病網膜症がある場合、術後に視力が悪化することがあります。視力が安定する術後3ヶ月以降に眼鏡の調整が必要です。まぶしく感じたり、物が青っぽくみえたり、赤っぽくみえたり、飛蚊症の増加が自覚される場合があります。

手術の合併症

以下に述べる合併症は、稀ですが起こりうるものです。もし合併症がおこれば、すみやかに、最善をつくして治療します。そのため手術室で処置を行う場合もあります。重大な合併症が起こると手術前より視力が低下することもあります。

  1. 後発白内障 後嚢が濁ってくるため、手術後はよく見えていたのに、数ヶ月~数年経って視力が低下することがあります。頻度は10%~20%です。外来でレーザー光線によって治療できます。
  2. 後嚢破損、チン小帯断裂、水晶体核落下、硝子体脱出 水晶体の後嚢が破れたり、チン小帯が断裂することがあります。そのため、眼内レンズが入らないことや、眼内レンズを眼球の内側に糸で結びつけることがあります。また水晶体の一部が硝子体に落下したり、硝子体が前房にでてくることがあります。このような場合には追加の手術が必要になります。
  3. 網膜剥離 眼内レンズをいれた白内障手術の0.2%に生じ、多くは2年以内におこるといわれています。この際には手術が必要になります。
  4. 眼内炎 手術後に眼の中に感染が起こる場合があり、その確率は非常に低く、0.2%といわれています。感染を起こした場合、早期に治療をしないと失明する危険があります。手術中に感染する場合と手術後傷口から感染する場合があります。激しい眼の痛み、充血、急激視力低下などが生じた場合には、緊急に当院へ連絡してください。
  5. 駆性出血 手術中、眼球内に急激に血液が貯まり、眼球内容組織が脱出するもので、失明につながることもあります。頻度は0.05%~0.4%です。このような場合には手術が必要になります。
  6. 他 創口閉鎖不全、角膜障害、眼内レンズ偏位、眼内レンズ目標度数違い、黄班浮腫、眼圧上昇、乱視、麻酔薬によるショックがおこりえます。
  7. 多焦点眼内レンズの場合 夜間明るいライトをみると、周りに光の輪が見えます(ハロー)また光が滲んだリします(グレア)。
  8. 度数ズレ、乱視が残った場合 白内障手術のち眼内レンズの取り替えやLASIKによる度数調整を行うことがあります。
  9. 術後の点眼処方は自費になることがあります。また術後の返金には対応しておりませんのでご了承ください。

同意書

私は、患者                                  殿(カルテ番号               )
に関して、下記の診療(検査・麻酔・手術・特殊治療(医療用具・ワクチン)等)について、下記のように説明いたしました。
診療の名称  白内障手術(眼内レンズ挿入術)
説明の内容
1 現在の病名・病状について
右・左に白内障が発症し、放置すると、さらに病状が進行し失明すると考えられます。
2 当該診療の目的と方法(麻酔を含む)について
<目的>白内障を取り除き、代わりに眼内レンズを挿入します。
<方法>点眼麻酔テノン嚢麻酔後、白内障手術を行い眼内レンズを挿入します。
3 当該診療の予想される効果と不利益(危険性・合併症)について
<効果>視力の回復
<不利益>黄斑浮腫、出血、など。
4 当該診療方法以外の可能な診療方法とその利害損失について
保存的な方法(進行を抑えることはできません。)
5 当該患者の疾患の将来予測(予後)について
稀に黄斑部浮腫、眼内炎、後発白内障があります。また症状によっては眼内レンズの入れ替えや予期せぬ度数変化のためtouch up手術が必要になります。注意深い経過観察が必要です。
6 緊急時の処置に関する同意について
医師に一任してください。
〒210-0007 神奈川県川崎市川崎区駅前本町12−1川崎駅前タワーリバーク7F
大塚眼科クリニック
大塚宏之
  年  月  日
ご署名



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